里の語りべ聞き書き 第06巻
この書籍の中のお話から すりばちをなめた猫(1136)、人形峠(1271)、がアニメ化されました。
書籍名里の語りべ聞き書き 第06巻
編著名川内彩友美
出版社有限会社 三丘社
発刊日1989年04月10日
管理番号sato06
※掲載情報は 2015/5/5 1:36 現在のものです。内容が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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収録数22話
収録数22話

目次

へそ繰り,梅木猿を退治した和尚,笛吹峠,虚無僧と歌詠み,おなつギツネ,龍宮さまの松,館林の竜神さま,百姓になったゴンベエさん,いたちの新開田,あずきとぎ,くめじ橋,七本ひのき,人形峠,ひとっ飛びの平佐衛門,宇野金太郎の武勇伝:その1,宇野金太郎の武勇伝:その2,兵吉とおんばと大源太,カンスの蓋を持った猫,すりばちをなめた猫,夢,ハゼとロンポウ,天の神と龍宮の神

巻末に掲載されていた「話者名」一覧

吉原秀水(岩手県)、羽染ハナ(福島県)、鈴木サツ(岩手県)、和爾貴美子(千葉県)、森田克三(群馬県)、石井作平(東京都)、笠原政雄(新潟県)、斉藤弘志(長野県)、大野寿男(奈良県)、藤木成一(岡山県)、横田英男(滋賀県)、山根幸男(山口県)、岡川公明(徳島県)、前田年男(高知県)、村山武(福岡県)、佐和田カニ(沖縄県)

里の語りべ聞き書き 第06巻 読んだ感想というかメモ

へそ繰り
ヘソクリの由来、火男(No.0008)の類話。へそを叩くと小判が出るため、よくばり婆さんがたくさんへそをたたきついには腹が破れて死んでしまった男の子。へそから出した小判は縁の下にうめ、こっそり隠していたため、それがへそくりと言われるようになった。(へそを繰り返し叩いたため)
梅木猿を退治した和尚
話者:羽染ハナ(話者リストより)
テイテイコブシ(No.0629)と似た展開、化け物が出る寺の話。ある古寺に梅の木で作った猿の置物「梅木猿」が化けて出て、寺の和尚さんを食い殺すという噂があった。夜になると、化け物たちが集まってきたので、和尚さんは一番どりの鳴きまねをしてどうにか難を逃れる。翌朝、梅木猿は火にくべて成敗した。
笛吹峠
遠野から釜石へ越える山脈の奥深いとこにある「笛吹峠」の話。継っ子が継母からいじめられ、ついには山奥に行かされ焼き殺されてしまう。笛が好きだった継っ子の笛だけは焼けずに残り、風が吹く日には笛の音が聞こえるようになった。
虚無僧と歌詠み
話者:羽染ハナ(話者リストより)
歌の心得などない虚無僧が、たまたま口走った歌に感動した歌詠みの名人の話。ちなみに詠んだ歌は「四十雀、笈の中にぞ入りにける、若狭に帰る、道もしれない」
おなつギツネ
話者:和爾貴美子(話者リストより)
子供を産む頃には、いつも近くに住む美しい娘「おなつ」に化けて、魚やら綿やらをだまし取る狐の話。おなつさんもこの時期になるとちょっと困った様子だったが、子供を育てる母狐のために容認していた。
龍宮さまの松
話者:和爾貴美子(話者リストより)
立派な松を自分の庭に植え替えたら、そこに住んでいた大蛇のたたりにあった男の話。
館林の竜神さま
話者:森田克三(話者リストより)
器量良しのお松の方さまが、竜神に取られてしまい沼の底に沈んだ。嘆き悲しんだ者たちの後追いが続出し、霊を弔うためにこの沼の周りにたくさんのつつじの苗を植えた。今でもつつじの名所です。
百姓になったゴンベエさん
話者:石井作平(話者リストより)
いたちの新開田
話者:笠原政雄(話者リストより)
いたちとねずみの粟畑(No.0604)の類話。小さな差異は、特にお互い友達ではない。
あずきとぎ
話者:笠原政雄(話者リストより)
あずきとぎ(No.0071)の類話。複数の若者であずきとぎの出る古寺に出かけ、みんなでぼた餅にあやかる。
くめじ橋
話者:斉藤弘志(話者リストより)
くめじ橋は、更級と水内の里とを結ぶ大切な橋。この橋はいつも大雨の時期には流されてしまい、困った村人たちは人柱を立てることになった。キジも鳴かずば(No.0055)に似た展開。
七本ひのき
話者:大野寿男(話者リストより)
七本ひのき(No.1118)とほぼ同じストーリー。
人形峠
話者:藤木成一(話者リストより)
ストーリーは同じだけど、比較すると差異がある。アニメでの山伏は出てこず、化け物退治に向かった武士(←主役)が登場。先を歩く旅人が、大きな琴の糸に捕らえられ大蜘蛛に食われている一部始終を見た。武士は一旦峠を降り、人形を作って再び峠へ向かった。女の声色を真似る描写はなく、人形に近寄ってきた蜘蛛に向かって、物陰から毒矢を放ち無事に蜘蛛を退治した。この武士は、決してアニメのようなへたれ武士ではない。
ひとっ飛びの平佐衛門
話者:横田英男(話者リストより)
横溝に住む「平左衛門」という大工の話。
宇野金太郎の武勇伝:その1
話者:山根幸男(話者リストより)
幕末の頃、岩国に住む宇野金太郎のエピソード(1)
宇野金太郎の武勇伝:その2
話者:山根幸男(話者リストより)
岩国に住む宇野金太郎のエピソード(2)
兵吉とおんばと大源太
話者:岡川公明(話者リストより)
笹無谷(ささみだに)に住む、兵吉という腕の良い刀鍛冶の話。
カンスの蓋を持った猫
話者:前田年男(話者リストより)
カンスとは茶釜、つまり茶釜のフタ。赤猫(No.1236)の類話。
すりばちをなめた猫
話者:前田年男(話者リストより)
土佐の野川の要蔵(ようぞう)さんと明記あり。アニメと比較すると、要蔵と猫はケンカもせず確執もなく、アニメのように猫への悪態をつく様子もない。アメゴ(あまご)釣りにいった要蔵が、夜のごちそうをたいらげた後、さあ寝ようとすると猫がやってきてとろろのすり鉢をなめだした。要蔵は「猫もうまかろう、洗う手間がはぶけたワイ」といった感じで容認した。
話者:村山武(話者リストより)
ハゼとロンポウ
話者:村山武(話者リストより)
天の神と龍宮の神
話者:佐和田カニ(話者リストより)
天の神と竜宮の神(No.1360)とほぼ同じストーリー。オチが異なっていて、最後は島人全員抹殺されるというたたり(仕打ち)うける。結構、ハードな結末の類話です。

※この書籍情報は、紅子が国会図書館の蔵書を借りて読んで、お話の内容や情報をメモったものです。話者名は巻末に出身地とともに紹介されていて、お話の採録地と照らし合わせたものです。(2012年8月現在)

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