里の語りべ聞き書き 第05巻
この書籍の中のお話から 三本枝のかみそり狐(1283)、がアニメ化されました。
書籍名里の語りべ聞き書き 第05巻
編著名川内彩友美
出版社有限会社 三丘社
発刊日1989年03月10日
管理番号sato05
※掲載情報は 2015/5/5 1:35 現在のものです。内容が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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収録数20話
収録数20話

目次

一里の豆腐,山芋の好きな役人さま,もとの平六,姥皮,中条院さまと鬼,狐に化かされた彦べえ,かばたろう,だんだらぼうし,夜泣石,餅を食うた仏さま,うどんと殿さま,もぐらの借金,水舟長者,いらず山,高越山の岩投げ,野北の落石さま,濡衣塚,又ぜえ,千鳥ヶ池,向うの山にキジけんけん

巻末に掲載されていた「話者名」一覧

成田元一(秋田県)、菅原たまよ(宮城県)、峯元勝太(東京都)、羽染ハナ(福島県)、竹内正躬(三重県)、堀口春夫(兵庫県)、高田米一(和歌山県)、岸田透(愛媛県)、難波誠一(高知県)、岡村光治(高知県)、国見慶英(徳島県)、浦上喜三夫(福岡県)、長崎初男(福岡県)、村上武(福岡県)、佐々木滋寛(福岡県)

里の語りべ聞き書き 第05巻 読んだ感想というかメモ

一里の豆腐
話者:羽染ハナ(話者リストより)
昔、中国の殿様から「富士山を売ってほしい」という難題を持ちかけられて困っていた殿様がいた。旅人姿に化け、ふらりと茶店に立ち寄るとそこのおかみさんが豆腐をひきながらナイスなトンチ回答をしてみせた。殿様は感心するも、さらに難題を突き付けるもおかみさんはさらりとトンチを返した。
山芋の好きな役人さま
話者:成田元一(話者リストより)
400年ほど前、白根金山の発見されたきっかけ話。十左衛門がお礼にもらった山芋に砂金が付いていた事に気が付き、これがもとで白根金山は発見された。
もとの平六
話者:菅原たまよ(話者リストより)
狐からもらった不思議な小箱「女子けっけえらぐ」は、変り者の平六の願いを何でも叶えた。平六はその小箱のおかげで、千軒の町を作りきれいな嫁さんをもらい、その町のお殿様になった。しかし平六が不在時に、嫁が小箱を開けると中から綺麗な女性がニッコリ笑っていた。嫉妬にかられて小箱をバンガバンガ打ち壊すと、なんと町もなにもかもなくなってしまった。「あらら、いつもの平六になったね」って話。
姥皮
話者:菅原たまよ(話者リストより)
これはアニメの「姥皮」とは違う話。冒頭は梨とり兄弟(No.0041)で始まり、途中で出会ったきたない鬼婆の髪のシラミを取ってあげる代わりに、母が食べたがっていた梨をゲットした孝行娘。その後、鬼婆の身の回りのお世話をしてやった娘は、そのお礼に化けの皮(姥皮)をもらった。
中条院さまと鬼
話者:峯元勝太(話者リストより)
狐に化かされた彦べえ
話者:羽染ハナ(話者リストより)
三本枝のかみそり狐(1283)と同じストーリー。小さな差異としては、彦べえは、キツネが赤かぶを赤ん坊にかえた所を目撃したため、確信をもって赤ん坊を焼き殺した。
かばたろう
話者:竹内正躬(話者リストより)
力持ちでやさしい河童「かばたろう」の話。普門寺でいろいろ手助けしていたかばたろうは、村人たちは小法師と呼ばれ親しまれていました。ある時、馬に蹴られて頭の皿から水がなくなり、力が出なくなって馬に負けてしまった。不様な姿をさらしたくない、といってかばたろうは越賀から去って行った。かばたろうがお礼に置いて行った石はお堂の前に二つ置かれて「小法師岩」と名付けられた。そして、かばたろうは河童仲間に越賀の人には悪さをしないように話したので、今でも越賀の人は普門寺の水難除けの札を家の門口に貼っている。
だんだらぼうし
話者:竹内正躬(話者リストより)
夜泣石
話者:堀口春夫(話者リストより)
赤穂藩の飯尾という藩士の娘お里と、ある重臣の息子が恋仲になるも、二人の両親は大反対。二人を引き離すべく、山崎に住む弟「丹波三右衛門」の家にお里を預けることにした。やがて、家老の小野の若様「伊織」がお里に求婚するも断られ、恨みを募らせた伊織からお里は切り殺された。お里が殺された石橋から「赤穂へ帰ろう、赤穂へ帰ろう」と悲しげな声が聞こえてくるようになったので、石橋を作り直したがそれでも石材からは声が聞こえ続けた。妙勝寺の藪に打ち捨てられていた石材は、今では「夜泣霊碑」としてねんごろに弔ったのでもう声はしない。
餅を食うた仏さま
話者:高田米一(話者リストより)
檀家さんからもらったぼたもちを全部食ってしまった小坊主さんたち。小坊主たちは、金仏をたたいて「クワーン」と音を出しつまみ食いしてない事をアピールした。しかし和尚さんが、木仏を泉水に投げ込んで「コボコボ、ズガ、クッタ」(小坊主が食った)と音を出して小坊主たちに応戦した。結局、小僧らの負けとなり、和尚さんに大目玉をくらった。
うどんと殿さま
話者:岸田透(話者リストより)
うどんと殿さま(No.1038)の類話。アニメと比較すると、話は短かく、アニメの「デブで怠惰なお殿様」といった描写はない。単に、鷹狩に行った殿様が、腹が減ったので山の一軒家の人が作ってくれたうどんが気に入った。って話。
もぐらの借金
話者:岸田透(話者リストより)
おてんとうさまから大金を借りていたモグラ。おてんとうさまが金返せっていうもモグラは土の中に潜って隠れるようになった。保証人はホトトギスだったため、ホトトギスも困ってしまい「トッテンカケタカ(借金かけたか)」と、一日八口も鳴くようになった。
水舟長者
土佐の長者村の猿納権現の由来。強欲な長者が猿になってしまう話。
いらず山
使用人をこき使う強欲長者の話。生まれたばかりの子供を背負って一生懸命働く母親(使用人)にも、きつくあたる強欲長者。木を背負って山を下りさせるために、母親の背の子を山に置いていくように指示した。泣く泣く子を下して、急いで木を運んで山へ戻ったが、もう子供はいなかった。母親は気が狂い、長者はそのたたりにあって長者の一人息子ともども山へ行ったきり帰ってこなかった。この山をいらず山と呼ぶようになった。
高越山の岩投げ
話者:国見慶英(話者リストより)
野北の落石さま
400年ほど前の頃、高祖城の原田信種の娘、お小様(おちいさま)の話。
濡衣塚
1200年ほど前の話。筑前守に任命された佐野近代の娘が、継母の策略に落ち、実父に切り殺される。「濡れ衣」という言葉の由来。
又ぜえ
とんち者の又ぜえの話。千鳥ヶ池を干上がらせる話。
千鳥ヶ池
福岡県粕屋郡古賀町久保にある千鳥ヶ池の話。美しい嫁は蛇だった。
向うの山にキジけんけん
三人のくせ(No.1008)の類話。「向うの山にキジがー!」と言いつつ、キジの真似するふりして、禁じられている各人の癖を実行する。(目を掻いたり、鼻水を拭ったり)

※この書籍情報は、紅子が国会図書館の蔵書を借りて読んで、お話の内容や情報をメモったものです。話者名は巻末に出身地とともに紹介されていて、お話の採録地と照らし合わせたものです。(2012年8月現在)

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